東小の理科室
 理科室に来れば,いろいろな科学の情報が得られる,標本や自由にさわれる実験道具にあふれる小さな博物館・科学館のような理科室にしていきたいと整備しています。
 安全性と機能面だけでなく,楽しく科学に取り組みたくなるような理科室が理想だと思います。

 石油タンクは,穴をあけて空気砲にしてあります。
 空気砲は関心が高いためか,置いて3日しないうちに,全校児童のほとんどが遊んだといいます。
 壊れないように,段ボールではなく,石油タンクで作りました。
 
 既存の剥製も生かすことにしました。寄贈された剥製には,表示がありませんでした。
 そこで,解説をつけて掲示することにしました。
 2年生には,この剥製が人気のようです。
 地域の自然を撮った写真を掲示しています。
 A4で印刷すると,結構な迫力があります。
 また,教師の眼鏡に適う物を掲示することで,子どもたちの興味を引こうというわけです。
 
 写真だけでは寂しいので,標本を用意することにしました。
 夏場には,街灯の下にカブトムシやクワガタムシがやってきます。 それを捕まえておきました。
 その死体を庭木を剪定した枝に貼り付けるのです。
 クヌギの枝があればよかったのですが,仕方なく梅の木に木工用ボンドでカブトムシなどを貼り付けています。
 緑色が足りないので,100円ショップでツタの造花を買ってきてつけています。
 準備室に眠っていた器具を,ローテーションで出しています。
 ポンプ,起き上がり小坊師など,昔,使われていた教材です。
 意外にポンプが人気で,休み時間には子どもたちが良く動かしています。
 キップの装置は,上から水を注いで遊んでいる子がいます。ペットボトルを置いておいてやると,楽しく水を注いで遊べるようです。この装置は,本来,気体発生装置です。
 岩石の標本もありました。解説をつけて,展示することにしました。
 解説をつけるということが大切で,分かり易い解説がないと,見ても何だか分かりません。
 この化石の標本(レプリカ)は大変古い物だったので,水洗いし,簡単な解説を付けておきました。
 
 近隣で化石を採取して,それも掲示してあります。トウキョウホタテなど,大きな物は目を引きます。
 今では絶滅してしまったトウキョウホタテですが,今のホタテ貝によく似ています。
 これらの化石は,霞ヶ浦が海だった12万年ぐらい前のものです。
 カメラは,段ボール,スーパーの半透明のポリ袋,ガムテープと100円の虫眼鏡で作りました。
 ピント合わせをすると,先にある物が写ります。
 現在のデジタルカメラと,基本的な構造はそう変わりません。
 CCDという光を受ける部分の代わりに,スーパーの袋を使っています。
 掲示物にも,力を入れています。
 幸いにして,校外の図書館で廃棄になる雑誌を,譲り受けることができました。
 『ニュートン』です。
 この雑誌には,ポスターの付録がついていることがあります。それを掲示すれば雰囲気がよくなります。
「火星のポスターが好き」という児童もいます。
 太陽電池は南向きの窓に置き,モーターをつないでおきます。
 日光が当たるとモーターが回ります。
 太陽電池をやや東向き,南向き,やや西向きにセットすることで,晴れた日は朝から夕方まで回り続けます。
 せっかくの太陽電池,どんどん使っていきたいと思います。
 近隣の霞ヶ浦の現状についても,情報を提供していかなければならないと思っています。
 子どもたちは,水道水のような水でないと,「魚がかわいそう」などと思っています。霞ヶ浦の水はにごっていて汚いと言います。
 しかし,にごっていることは,それほど問題ではありません。
 CODとかの値を見るなど,見た目で判断してはいけないのです。
 にごっていて植物プランクトンのいる水は,魚にとって素晴らしい環境なのです。
 魚がいれば,鳥もたくさんいます。
 ハクチョウも,誰かが餌付けしているわけでもないのにいます。 
 霞ヶ浦には,このような水鳥たちがたくさんいます。その事実を知らせていきたいと思っています。そのため,ハクチョウやオオバン,アビ,シラサギ,アオサギなどの写真を掲示しています。すべて東小近くで撮った写真です。

 一番いけないのは,「もう霞ヶ浦は汚くて再生できないのだから,いくら汚しても構わない」という間違った思いが広がってしまうことです。
 宇宙の広がりを教えるには,廊下でやるに限ります。スケールの大きな物を作ることができるからです。
 1天文単位を60cm(タイル2マス分)として,太陽,水星,金星地球の軌道を書いた物です。火星の軌道はその外,すぐの所にあります。
 岩石惑星は,比較的間隔が狭いのです。(とはいえ,想像以上の距離があります。)
 しかし,小惑星帯から先,木星,土星,天王星,海王星から,冥王星は,かなり空間が空いています。
 ガス惑星間は,間隔がとんでもないのです。冥王星まで,教室3つ分ほどあります。
 こんなことは,廊下に書かない限り分かりません。
 オレンジ色のラシャ紙を2枚使って,10億分の1の太陽の模型をつくりました。
 2次元なので,理科室の扉に貼ってあります。
 半径70cmです。地球はというと,半径7mmになります。
 直径で約100分の1ですが,面積で見れば1万分の1です。
 大きさの差が分かりやすいです。
 ただし,実際は体積比なので,100万分の1です。
 きれいに撮れている写真がインターネットにはたくさんアップされています。
 良いものをセレクトして,掲示しておきます。
 NASAは良い写真の宝庫です。
 理科室の前面は,すっきりとさせています。授業に集中するためです。
 掲示物は,朝永振一郎博士(ノーベル物理学賞受賞)が,子どもたちに贈った言葉です。

 ふしぎだと思うこと
   これが科学の芽です
 よく観察してたしかめ
 そしてよく考えること
   これが科学の茎です
 そうして最後になぞがてける
   これが科学の花です


 たしかに,世の中,勉強しないと分からないことだらけなのですが,それを不思議だと思うことなく過ごしてしまいがちですね。
 火を使う時には,安全のために立って実験します。
 薬品を使った場合,最後に手を洗います。

 基本的な約束は,見えるところに掲示してあります。
 2年生から6年生までに,アンケートを採りました。
「とてもよい」が水色,「よい」が黄色,「普通」が緑,「よく分からない」が赤です。

 理科室の写真,空気砲,ポンプ,化石が特に人気であることが分かります。
 この他には,マジックミラー(石が浮いているように見える物)等が人気です。

 他にリクエストとしては,人体模型,地球儀,発電装置などがありました。
 他にも「とにかくすごい物を置いてください」という意見もありました。

 予算が限られていますので,保護者のみなさんに不要物寄付のお願いをしています。
 いろいろな物を寄付していただき,それを教材・展示物に加工して,さらに展示を充実させていきたいと思います。



 なお,太陽系モデル,10億分の一の太陽モデルなどは,埼玉県の蓮田南中学校で見学させていただいたものです。